さて、今回はMalliavin Calculusの計算練習をしてみたいと思います!
細かな数学的な背景はさておき、くらいの軽いノリ(時刻s時点のブラウン運動をちょびっと変化させた的な)で始めていきたいと思います。
基本方針
基本的には以下の内容をまずは丸覚えして、後から納得していけばいいのではないかと思います.
上記の関係式を駆使して計算トレーニングをしていきます(トレーニングということもあり,見ていく関係式はほぼ重複に近いものもあるやや冗長なものになっています^^;).
として.
① これは上の公式に当てはめるとですね.
上の書き方に当てはめるとでのケースとみなすとわかりやすい.
② は と見ると、
両辺にマリアバン微分を施すととなる感じですね.として.
公式に当てはめるとの時ですね.として.
① 公式に当てはめるとですね.
② はの微小変化による影響を見ることになるので,
それよりも前の時点のには影響がないというイメージですね.として.
として
① 公式に当てはめるとですね.
② 左辺はを積み上げて(積分して)いったものなので,
基本的にはという風に小分けにしてを考えます.
はの時以外はで,の時のみを取ることがわかります.
つまり、を足し合わせたようなものであるは
で上記の関係式が成立するということですね.として
これは, と見なせば行けそうですね.
マリアバン微分における積の法則
- として
左辺をの積み上げとみて,
積の法則を適用するととなります.
第一項はにおいてとなり,第二項はの時のみとなります.
ここで積の法則に加えて,もう一つ合成関数版のマリアバン微分について記載します。
これがあれば, 上から二つ目のなんかはかなり見通しがよくなりますね。
とまぁこんな感じで,とりあえずブラウン運動方向の微分ことマリアバン微分が計算自体は案外シンプルだと理解できたあたりで今日はこの辺で。 (まぁマリアバン微分できて嬉しい局面、グリークスの計算以外での応用例みたことないのですが)
今回の関連書籍
以下の三冊あたりは結構有名な気がします。和書は残念ながらとっつきにくいのが多いです。